人間関係だけは入社しないとわからない

求人雑誌を見て、産業基地の一角にあるライン作業から運送会社へ転職しました。ライン作業は今までも経験済みでしたし、働いていた所は辛い職場ではなかったのですが、作業場所が移動になったことで、使われている薬品が体調に影響してしまい、その先良くなると思えずにやむなく、という理由でした。
 運送会社で、しかも事務の仕事をいただけるということで、同じ募集が何社かある中で、比較的私でもできるかもしれない、と思える内容の場所を選び、面接を受けさせて頂きました。
 大手の運送会社にしては、支店は古くてうっかりすれば見逃してしまうような場所でしたが、支店長の人柄はよく、話していて、ここで就職したいと願うようになりました。一つ不安だったことは、男性の職員が多いため、そのことが勤めていく上で難しいと感じるようなことにならないかということでした。何しろ、事務所で女性は2人だったからです。
 私はどちらかというとあまりおしゃべりではないため、男性陣とのコミュニケーションを積極的にとれない危惧もしていました。けれど、とにかく最初は仕事だけに打ち込んで、次第に環境になれていけばなんとかなる、そうできるように努力していこうと思い、採用の通知が来たときには、やっぱりここで働くようになっていたのかな、という運命的なものを感じました。
 同時期に採用された、もう一人の女性が比較的社交的な方でしたので、周囲とのコミュニケーションはそちらにお任せして、私はあまり頭がよくないから、早く仕事を覚えるのが優先とも思えました。最初の頃はそんな考えが功を奏し、いい感じで仕事をしていくことができました。私はとにかく電話がなれば自分の仕事とばかりにワンコールで出て、積極的に引き受ける、それを信条として進め、周囲の人たちが楽になるようにと努めました。そうした中で、信頼関係も築いていくことができ、私自身は周囲とうまくやっていけていることに毎日が感謝でした。しかし、事務仕事は本来は3人は必要だったため、翌年もう一人を採用することに。それが亀裂の始まりでした。
 その方も社交的で、私達よりも10歳以上も若い方でした。同期で入った女性と、その方はよほどウマが合うのか、毎日一緒で仕事以外でもライン交換などしていましたが、私はスマホを使いません。おまけにそのどちらも子供が男の子ということもあり、話題に加われることがなくなっていきました。次第に距離もできましたが、私は仕事をすることさえできれば良かったので、気にしないようにしていました。
 そんな感じで2年、3年と経過していくにつれ、次第に私はただ、仕事をするだけにそこにいる、疎外感を感じ始め、辛さも出てきました。勿論、それでもそこにいることは可能でしたが、タイミングなのか、主人が前々から希望していた会社に再就職を果たし、私は収入面で助ける必要も殆どなくなりましたので、退職するに至りました。
 私がそこで学んだのは、どこまでも自分の信条でやっていけることはできますが、やはりどこかで辛い思いもすることはあると思います。それでも仕事は仕事として割り切る、更に強くなる、他に楽しさややりがいを見つける、そうしたことがどこであっても必要だと思いました。入った職場は最初に感じたように、自分に縁があるところなのだと認識して、とにかく懸命に取り組んでいけば、道は自然に開けていくと思います。

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